vol.20「新米の研ぎ方と古米の研ぎ方」
今回の令和の米騒動の影響を受け、お米業界内には令和7年産米の在庫が溢れかえり、お米が高価なものとなったことから、贈ってもらったり、持って帰ってきたり、まとめ買いをしたお米で、ご家庭でもお米が溢れかえっているかもしれません。
そして、そのお米も、保管環境や期間によって、食味や品質は確実に下がってしまっているのですが、どの程度下がっているのか?という判断は、プロでなければできません。
ですが、お米の状態さえ確認できれば、かなりカバーすることができるので、その方法をお知らせいたします。
令和8年産の新米や精米したての令和7年産米の米袋の中に手を入れて、お米を数回握ってみて、お米の表面がツルツルしていると感じるのであれば、お米の状態は良いので、研ぎ方は素早く優しく短時間で終わらせてください。
新米や精米の新しいお米の研ぎ方は次の通りです。
①「冷蔵庫で冷やしていたお米を、しっかり1合ずつ計って、研ぐ容器に入れる。」
②「お米が全てつかるまでお水を入れてから、お米の表面の汚れを浮かすように、数回軽くかき混ぜてから、10秒以内にお水を捨てる」を2回する。
③お水が切れた状態になっているお米に、ソフトボールを握るような形に指を広げて、そのまま差し込み、シャカシャカと音が出る一定のリズムとスピードで、お米同士の摩擦で表面を研磨するように20回程度かき回しながら研ぐ。
④「白くて濃い研ぎ汁を薄めるために、多めにお水を入れてから数回かき混ぜて、捨てる」を2回する。
⑤1回目と同じ方法で、今度は10回程度、シャカシャカとかき回しながら研ぐ。
⑥「お水を入れてから数回かき混ぜて捨てる」を2回する。
です。
米袋の中に手を入れて、お米を何度か握ってから手を広げてみて、掌に白い粉が付いていたら、お米の状態がかなり悪くなっているので、前回のコラムで紹介した再精米をしてください。
まだ精米機を持っていないのなら、金網のザルにお米を入れて、ゴシゴシと網目に擦りつけるようにかき回して、お米の表面の劣化した部分を剥ぎ取ってから、前記の方法で研いでください。
難しいのが、お米の表面がツルツルではないが、粉が付くほどでもない。なのに食べてみるとツヤが無い、ボソボソ感がある、喉越しが悪い、臭いがあるような気がする、味が落ちていると感じる等の場合です。
実は、今回の令和の米騒動の中で、一番多いお悩み相談だったのですが、実際にお米を見ないと対処方法が判断できないため、なかなか解決できませんでした。
そこで、お米の状態を見ないでも、ご家庭で対処できる方法は無いかと、色々考えて実験したりした結果、新米や精米の新しいお米の時の研ぎ方と基本的には同じなのですが、状態によって研ぐ回数だけを増やすことと、それに合わせて浸水時間を作るという、簡単な方法でした。
具体的に言うと、1回目の研ぐ回数を20回から40回、2回目は10回から20回にして、浸水時間0分を20分(40回-20回)にする。
それでも変わらなければ、20回を60回にして、浸水時間を40分(60回-20回)にする。
80回研ぐなら、浸水時間は60分となります。
限界は1回目の研ぐ回数が100回で、これでも改善しない場合は、再精米が必要な状態になっていると思ってください。
付け加えておきますが、いずれの場合も、炊き上がったご飯にツヤが出ない場合は、炊く時のお水加減を、ツヤが出るまで多めにしてくださいね。
