2026.08.26

vol.19「新米ブレンドで食べ切ろう」

下がったと言われていても微減で、ずっと高値が続いたまま。結果として、お米離れを増やすこととなってしまったお米ですが、過剰在庫に苦戦している産地側で値段が下がり、続いて消費地でも下がり、さらに新米の流通も始まっています。

その一方で、高い価格で仕入れた古米は値段を下げられず、その影響で新米は値段が決まらない、流通もできないという、米業界としては過去に例がない、厳しい状況となっています。

このような状況から、やや多めに在庫を持っている方も多いと思います。
今持っているお米は、昨年秋に収穫したお米のため、品質と食味の低下は確実に進んでいるでしょう。
一方で、新米がおいしいのは事実ですし、販売価格も安くなっているので、「古米をやめて新米を!」という気持ちも……。
ですが、お米は食品です。
食品ロスの観点からも、捨ててしまうのは避けたいところです。
そこで、古米をおいしく食べ切ってもらうために、3つの方法をお教えします。

1つ目は、古米と新米をブレンドする方法です。
古米がまだ品質と食味を保てているのであれば、お米を研ぐ前に、古米7~8割に対して新米を2~3割混ぜます。
新米を混ぜることで、古米のパサつきやボソボソ感を弱めることができます。
理想は、古米も新米も同じ産地・品種です。
品種が違っても同じ産地であれば、炊き上がりや食べている時の米粒感の違和感は少ないと思います。
理由は、お米が育った環境が同じなので、やわらかめ・硬めなど、米粒の性質が似ているからです。

もし古米の劣化が明らかであれば、新米のゆめぴりか・ミルキークイーンなどの低アミロース米を4割程度混ぜてみてください。
低アミロース米の特徴である、やわらかさ・粘り・甘みで、古米の劣化がカバーされると思います。
また、今まで食べたことがあるお米の中で、「甘く、やわらかく炊き上がった」と感じた品種があれば、それでもよいと思います。

2つ目は、ご家庭にある、麺などの水を切る時に使用する金網のザルを使う方法です。
研ぐ前の古米を、米粒の表面を一皮むくようなイメージで、金網の網目にゴシゴシとこすり付けます。
そうすることで、酸化して硬くなっている古米の表面を削り取ることができ、炊き上がりの「硬い」「ボソボソする」「バサバサする」といった欠点をかなり軽減できると思います。

ただし、どうしても均一に仕上げることが難しく、古米の状態によっては米粒が網目に刺さって割れてしまったり、網目にこすり付けることで砕けてしまったりすることは避けられません。
1つ目の方法と組み合わせるのであれば、まずこの処理をしてから、新米を混ぜてください。
新米を混ぜてからザルにこすり付けてしまうと、新米はやわらかいため、砕けてしまうことがあります。
また、新米の米粒に深い傷が付きすぎて、べたついて炊き上がることもあります。

3つ目は、家庭用精米機の「再精米(フレッシュ)」という機能を使用する方法です。
再精米とは、精米してから時間が経ち、古くなって酸化した表面を均等に薄く削ることで、パサつき・バサつき・ボソつきや、古米や時間が経ったお米特有の「古米臭」を抑える方法です。

2つ目の方法と比べて、米粒の割れや砕けが圧倒的に少なく(メーカーによって異なります)、簡単に食感と食味をよみがえらせることができます。
さらに、再精米したお米と新米を混ぜると、古米の欠点はほとんど分からなくなると思います。
自分としては一番おすすめの方法ですが、精米機を購入しなければならないというデメリットはあります(笑)。