2025.12.22
インタビュー
vol.11 「年末年始の食卓に!精米機でつくる行事食」
鏡餅・お供え餅やお雑煮・焼き餅などのお餅は、購入される方が圧倒的に多いと思いますが、家族で一緒にお餅を作っているご家庭も、実は意外と多いのです。お餅を作るといえば、昔はもち米を蒸かしてから、少量ずつ臼で杵つきしていました。その後、搗く専用の家庭用もち搗き機が誕生し、1970年には「蒸す」と「搗く」を一体化した全自動家庭用餅搗き機が初めて発売され、当時はかなりの人気となりました。しかしその後、お餅を食べる文化そのものが衰退したことで、家庭でお餅を作る機会は減っていきました。一方で、朝食にパンやご飯の代わりとしてお餅を取り入れる方や、グルテンフリーの考え方が広まったことにより、近年では再びお餅作りが見直され、復活しつつあるとも言われています。餅搗き機を上手に使いこなしている方の中には、家庭用精米機を併用している方も多くいます。もち米を玄米で購入し、白米のお餅だけでなく、よもぎ餅・豆餅・みかん餅・くるみ餅など、さまざまなバリエーションを楽しんでいるそうです。また、大福・おはぎ・お団子・桜餅・ちまきなども手作りし、分搗き米機能を活用して、食感や栄養価の異なるお餅を作る方もいます。たとえば、時間が経っても硬くならず、しっとりと食べやすい「2分搗きの玄米餅」、白米餅との中間で栄養や繊維質が摂れる「3~5分搗き餅」、さらに白米餅のような食感で胚芽のプチプチした食感が楽しめる「6~8分搗き餅」など、それぞれの特徴を楽しめます。ご家庭で鏡餅を作る場合、大小2つの丸餅を重ねて橙を載せるのが一般的です。正月飾りとして神仏に供える日本の伝統的な風習であり、大きさは1号から4升などさまざまですが、特に厳格な決まりはありません。お供えする場所や他のインテリアとのバランスを考えて選ぶと良いでしょう。お飾りする理由は、年神様をお迎えし、1年間の平安と繁栄を願うためです。鏡餅は年神様の依り代とされており、「鏡」と呼ばれるのは、昔の鏡が神聖なものとされたことに由来しています。鏡餅・おせち・お雑煮はいずれも年神様へのお供え物です。鏡餅は年神様が宿る依り代であり、おせちは年神様を家にお迎えし、家族と共に食事をすることで福を招き、災いを払う意味があります。お雑煮は、さまざまな具材を煮合わせ、神様と分かち合って食べることで、豊作や家内安全を祈る神聖な料理として伝えられてきました。鏡餅・おせち・お雑煮という言葉や食べ方は、漠然と知っている方も多いと思いますが、由来を知ると新たな気づきが得られるかもしれません。この機会に、改めて見直してみてはいかがでしょうか。ちなみに、おこわ用のもち米を浸水させる時間は、炊飯器を使用する場合は20分~1時間程度、蒸し器を使用する場合は4時間~一晩浸水させるのが良いでしょう。もち米に芯が残ってしまうため、絶対にザル上げはしないでくださいね。
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